データの収集や自動化に興味のある方にとって、Webスクレイピングは非常に役立つ技術です。特に「Power Automate Desktop(PAD)」は、プログラミングの知識がなくても直感的にデータのスクレイピングができる強力なツールです。この記事では、初心者向けにPower Automate Desktopを使用してWebページからデータをスクレイピングする具体的な手順を丁寧に解説します。
1. WebページのURLを確認する
まずはスクレイピングしたいWebページのURLを確認します。今回は、例として任意のニュースサイトや価格比較サイトなどからデータを収集するシナリオを想定して進めます。
2. Power Automate Desktopを起動
Power Automate Desktopを起動して、新しいフローを作成します。
フローは一連のアクションを組み合わせた処理の流れです。
- 手順:
- Power Automate Desktopのホーム画面から「新しいフロー」をクリックします。
- フロー名を適当につけ、フロー作成ボタンをクリックします。
3. Webブラウザを起動する
スクレイピングするためには、まずWebページをブラウザで開く必要があります。ここでは、EdgeやChromeなど対応しているブラウザを使用します。
- アクションを設定:
- 左側の「アクション」パネルから「Webブラウザを起動」を選択します。
- ブラウザとして「Microsoft Edge」または「Google Chrome」を選び、URL欄にスクレイピングしたいWebページのURLを入力します。
- 「インスタンス」に任意の名前(例:
browserInstance)を設定しておきます。 - 「実行」をクリックし、ブラウザが正常に開くか確認します。
4. Webページ上のデータを取得する準備
スクレイピングするデータが存在するWebページが表示されたら、次にページ上の要素を選択してデータを取得する準備を行います。
- アクションを設定:
- 「アクション」パネルから「Webページ内のデータを抽出」を選びます。
- 「ブラウザインスタンス」で、先ほど設定した
browserInstanceを選択します。 - 抽出方法は「UI要素の追加」を選びます。
- 「UI要素の追加」ボタンをクリックすると、ページ上でデータを取得したい箇所にマウスカーソルを合わせ、クリックすることでその要素を選択できます(例: 表、リスト、テキスト)。
ポイント:
うまく選択できない場合は、選択するデータが複数の要素に分かれていることが考えられます。この場合は、必要なデータを複数回選択してアクションを追加してください。
5. データを抽出
次に、選択したUI要素からデータを抽出して保存します。
- アクションを設定:
- 「データ抽出方法」を「テキストとして抽出」または「表として抽出」に設定します。
- テキストとして抽出する場合、単一の要素や段落単位のデータに適しています。
- 表として抽出する場合、リストやテーブル形式のデータが対象となります。
- 抽出結果を一時的に保存するために、変数名(例:
extractedData)を設定します。
- 「データ抽出方法」を「テキストとして抽出」または「表として抽出」に設定します。
6. 抽出データの保存
取得したデータをCSVファイルやExcelファイルに保存して、後で利用できるようにします。
- アクションを設定:
- 「アクション」パネルから「CSVファイルに書き込む」や「Excelワークシートに書き込む」アクションを選択します。
- 書き込みたいファイルのパスを指定し、データを保存します。変数名で設定した
extractedDataを書き込み対象に指定します。
7. フローを実行してデータを取得
フローが完成したら、実行ボタンをクリックしてスクレイピングを行います。正しく設定されていれば、ブラウザが起動し、指定したページからデータを抽出してCSVまたはExcelファイルに保存されます。
よくある質問
Q1: スクレイピングするデータが複数ページにまたがっている場合、どうすればいいですか?
A1: この場合、ページネーション(ページ送り)を考慮したフローを作成する必要があります。Webページが次のページボタンやリンクを用意している場合、「クリック」アクションを使って次のページに進み、再度データを取得するフローをループさせる方法がおすすめです。
Q2: スクレイピング対象のページにログインが必要な場合、どうすればいいですか?
A2: Power Automate Desktopでは、Webページに自動でログインするアクションを追加できます。「Webページに入力する」アクションを使い、ユーザー名やパスワードを入力した後、「ボタンをクリック」アクションでログインボタンを押す操作を自動化できます。
Q3: 特定の要素を選択できない場合、どうすればいいですか?
A3: ページ構造が複雑で要素の選択が難しい場合は、「JavaScriptを実行する」アクションを使って手動でHTML要素を取得することも可能です。ただし、JavaScriptの知識が必要となるため、まずは簡単なUI選択で試してみることをおすすめします。
Q4: 定期的にデータをスクレイピングしたい場合、どう設定すればいいですか?
A4: Power Automate Desktopのフローをクラウドフローと統合して、スケジュールトリガーを設定することができます。これにより、毎日や毎週など、特定の間隔で自動的にデータを収集することが可能です。
