💡この記事で学べること
Power Automate Desktop(PAD)で作ったフローが
「エラーで止まってしまう」「途中で動かなくなる」
そんな経験はありませんか?
実は、PADの安定化には**「予防」と「対処」**の2つの視点が欠かせません。
この記事では、株式会社YBCのウェビナー内容をもとに、
初心者でも実践できる 「止まらないフロー設計の考え方と実装手順」 を徹底解説します。
🧭 ステップ1:業務の棚卸しで自動化ポイントを見つける
フローの安定化は、PADを触る前から始まっています。
まずは「どの業務を自動化するのか」を明確にしましょう。
✅ 手順
- 部署ごとに業務をリストアップ(例:営業・経理・総務)
- 各業務を「作業単位」に分解する
- 1つずつ「自動化できる」「手動のままが良い」に分類する
💡ポイント:業務を細かく見える化することで、
「自動化すべき箇所」と「例外処理が必要な箇所」が明確になります。
🧩 ステップ2:フロー設計でエラーを想定する
業務を分解できたら、次にフローの設計に移ります。
ここでは、どんな状況で止まる可能性があるかを想像することが重要です。
例:メール処理フローの場合
- メールが受信できなかったら?
- 添付ファイルが無かったら?
- ファイル名が想定外だったら?
これらの“想定外”を事前に分岐条件として組み込むことで、
「止まらないフロー」に一歩近づきます。
⚙️ ステップ3:実装で「止まらない」仕組みを作る
設計ができたら、いよいよ実装。
ここで鍵になるのが「エラーに備える2つの型」です👇
🔹① 予防型:エラーを未然に防ぐ
条件分岐(If / Else) を使い、
「こうなったら次に進まないようにする」設定を組み込みます。
🔸例:日替わりランチのたとえ
もし月曜日なら → 麻婆豆腐定食
もし火曜日なら → ホイコーロー定食
それ以外なら → 生姜焼き定食
このように、「それ以外」のパターンも必ず設定することが大切。
Ifだけで終わると、水曜日に注文された時に「何を出していいか分からない」状態=エラーになります。
💡ポイント:「If」と「Else」はセットで使う!
条件の抜け漏れを防ぐことでフローの安定性が格段に向上します。
🔹② 対処型:エラーが起きても止めない
どんなに設計しても、想定外のエラー(例外)は起きます。
そのために使うのが 「例外処理(Try / Catch)」 です。
💬たとえ話で理解
通勤途中で「通行止め」に遭遇しても、
「迂回ルート」があれば目的地に着けますよね?
例外処理はまさにその「迂回ルート」。
PADでも「エラーが起きたら別の処理へ進む」設定を用意しておくことで、
途中で止まらずフローを継続できます。
🧠 エラーの種類と対処例
| エラー種別 | 原因 | 対策方法 |
|---|---|---|
| 処理系エラー | データ形式の不一致、想定外の入力 | 条件分岐でチェック+型変換 |
| 環境系エラー | ネットワーク切断、ファイル未検出 | リトライ処理や待機時間を設定 |
💡フローは完全にエラーをゼロにできません。
だからこそ「止まってもすぐ再開できる設計」が重要です。
🔧 実装時のコツ3選
✅ コツ1:分岐条件は「それ以外」まで作る
条件の抜けがあるとPADは迷って停止します。
If + Elseをセットで設計しましょう。
✅ コツ2:重要処理の前後を例外処理で囲む
特に「Excel編集」「ファイル保存」などの箇所はエラーが致命的。
「ブロックエラー発生時」アクションで保護すると安全です。
✅ コツ3:リトライ処理を組み込む
一時的な通信エラーやファイルアクセス不良には、
再試行(Retry)を設定して再実行できるようにします。
🧾 ログを残して再発防止
エラーが起きたら、「原因」をログに残すようにしましょう。
ログ例:
2025/11/27 14:32
エラー内容:ファイル未検出
対象パス:C:\Data\Report.xlsx
これにより、次回同じトラブルを未然に防げます。
💬 よくある質問(FAQ)
Q1. フローが途中で止まってしまいます。
→ 条件分岐に「Else」が設定されていない可能性があります。
全ての条件に対応するよう分岐を見直しましょう。
Q2. エラー発生時にExcelが開いたままになります。
→ Excel操作を「ブロックエラー発生時」で囲みましょう。
エラー発生後でもファイルを保存して閉じる処理を設定できます。
Q3. ネットワークエラーで毎回止まります。
→ 例外処理内に「リトライ」を設定し、
数秒待ってから再実行する仕組みを入れると安定します。
🧩 まとめ:止まらないフローを作る3つの心得
- 落とし穴を想定する(業務分析と設計)
- 予防と対処を両方入れる(If+例外処理)
- 小さく作って動作確認を繰り返す
フローは一気に作るよりも、
「少し作って動かす→確認→改善」の繰り返しで安定化していきます。
