MicrosoftのPower Automate Desktopは、デスクトップ上のタスクを自動化するための強力なツールです。その中でも「マウスとキーボード」アクションは、人間が手作業で行うようなクリックや入力をシミュレートする機能で、RPA(Robotic Process Automation)では欠かせない要素です。この記事では、この「マウスとキーボード」アクションの基本的な使い方を解説します。初心者の方にも理解しやすいよう、具体例とQ&Aも交えながら説明していきます。
1. 「マウスとキーボード」アクションとは?
「マウスとキーボード」アクションは、Power Automate Desktop上でマウスのクリックやドラッグ、キーボードの入力などの操作を自動化するためのアクション群です。例えば、あるボタンをクリックしたり、テキストボックスに文字を入力するなど、普段手動で行っている操作を自動的に実行できます。
マウスとキーボードのアクションには以下のようなものがあります:
- マウスのクリック:指定した位置をクリックします。
- テキストの送信:指定したテキストをキーボードで入力したように送信します。
- キーの押下:特定のキーやショートカットキーを押すアクションです。
2. 基本的な使い方
それでは、具体的なアクションの使い方について解説していきます。
マウスのクリックを使う
- 「マウスのクリック」アクションを選択
Power Automate Desktopの左側にある「アクション」パネルから、「マウスとキーボード」カテゴリー内の「マウスのクリック」を見つけてドラッグ&ドロップします。 - クリック位置の設定
- 「ウィンドウ内の位置を指定」オプションを選択すると、ターゲットとするウィンドウ内でクリックする位置を設定できます。
- 「画面座標を指定」オプションでは、絶対座標(スクリーン上の特定の位置)を指定してクリックを行います。
- クリックの種類の選択
- 左クリック、右クリック、ダブルクリックなど、クリックの種類を指定できます。通常は左クリックを使いますが、必要に応じて他の種類も選択してください。
キーボードで文字を入力する
- 「テキストの送信」アクションを選択
「テキストの送信」アクションを使うことで、テキストボックスや入力フィールドに文字を自動で入力することが可能です。 - 入力テキストの設定
テキストフィールドに入力したい内容を指定します。例えば、「こんにちは」と入力すれば、その文字列が対象のフィールドに入力されます。 - ウィンドウや要素の指定
テキストを入力する対象のウィンドウや特定の要素(テキストボックス)を指定できます。ウィンドウ内の特定の要素をターゲットにすることで、より確実に入力が行われます。
特定のキーを押す
- 「キーの押下」アクションを選択
特定のキーやショートカットキーを押したい場合には、「キーの押下」アクションを使用します。 - キーの指定
押下したいキー(例:Enterキー、Tabキー、Ctrl+Cなど)を指定します。ShiftキーやCtrlキーなどの修飾キーと組み合わせることも可能です。 - アクションの設定
押し続ける、離すなど、キーの押し方に関するオプションも設定できます。通常の入力では「押してすぐ離す」設定が使われます。
3. よくある質問(Q&A)
Q1: 座標指定がうまくいかないときの対処法は?
A: 座標指定でクリック位置がずれてしまう場合、原因として画面解像度やウィンドウの位置が関係している可能性があります。このような場合は、「ウィンドウ内の位置を指定」オプションを使って、対象のアプリケーションウィンドウ内で相対的な位置を指定すると精度が上がります。
Q2: 特定のアプリケーションでテキスト入力が反映されないのはなぜ?
A: テキスト入力が反映されない原因として、対象アプリケーションがキーボード入力の制御を制限している場合があります。解決策として、「テキストの送信」アクションの設定で「ウィンドウのフォーカスを強制的に変更」を有効にすると、入力がうまく反映されることがあります。
Q3: 複数のキーを同時に押すにはどうすればいいですか?
A: 「キーの押下」アクションで複数のキーを同時に押すには、例えばCtrl+S(保存ショートカット)を使用したい場合、「Ctrlキー」と「Sキー」を選択して同時押しに設定します。アクション内で「修飾キー」を使うオプションがあるので、そこで設定できます。
Q4: マウスのクリックが意図した場所に動かないときの対処法は?
A: クリック位置が意図した場所とずれる場合は、まず「画面解像度」が意図した通りか確認しましょう。特に、システムの解像度が変更されていると、クリックの座標も影響を受けます。また、「ウィンドウ内の位置を指定」オプションを使用すると、ウィンドウが多少動いても正確にクリックが実行されやすくなります。
Q5: キーボード操作で「Enterキー」や「Tabキー」を使用したい場合、どうすればいいですか?
A: 「キーの押下」アクションを使い、キーの設定で「Enter」や「Tab」を選択します。このアクションは、他のテキスト入力やクリックと組み合わせることで、フォームの入力や次のフィールドへの移動など、操作の連携が可能です。
