請求書の作成や管理は、多くの企業で日常的に行われる業務ですが、手作業では時間がかかり、入力ミスも発生しやすいものです。Power Automate Desktop(PAD)を使えば、請求書の作成・保存・送信などを自動化し、業務の効率を大幅に向上させることができます。
本記事では、PADでできる請求書の自動化を 7つの方法 に分けて、初心者向けにわかりやすく解説します。
目次
① 請求書の自動化(値の貼り付け)
できること
- Excelを開き、取引先情報や商品情報を自動入力する
- 手作業で入力する手間を省き、ミスを削減する
手順
- Power Automate Desktopを開く
- 「新しいフローを作成」をクリックし、名前を入力して作成する
- Excelを開く
- 「Excelの起動」アクションを追加する
- 「既存のドキュメントを開く」を選択し、請求書のテンプレートを指定する
- 取引先情報を入力する
- 「Excelのワークシートに書き込み」アクションを追加する
- セル範囲を指定(例:
B2)し、取引先名を入力する
- 商品情報を入力する
- 「Excelのワークシートに書き込み」アクションを追加する
- 例として、
B5に商品名、C5に数量、D5に単価を入力する
- 日付を自動入力する
- 「現在の日付を取得」アクションを追加する
- 「Excelのワークシートに書き込み」アクションで、請求書の日付欄に入力する(例:
B1に2024/01/30)
- Excelを保存・閉じる
- 「Excelを保存」アクションを追加する
- 「Excelを閉じる」アクションを追加する
② 請求書の自動化(ループ処理)
できること
- Excelのリストから複数の商品情報を取得し、請求書に入力する
- 小計や消費税、合計金額を自動計算する
手順
- Excelを開く
- 「Excelの起動」アクションで請求書テンプレートを開く
- データの最終行を取得する
- 「Excelのワークシートから読み取り」アクションを追加
A列のデータがどこまで入力されているかを取得する
- ループ処理で商品情報を追加
- 「繰り返し – 数値の範囲」アクションを追加
5行目から最終行まで繰り返すように設定する
- 各行のデータを入力する
- ループ内で「Excelのワークシートに書き込み」アクションを追加
B%counter%に商品名、C%counter%に数量、D%counter%に単価を入力する
- 小計・消費税・合計金額を計算
- 小計 = 数量 × 単価を計算し、
E%counter%に書き込む - 消費税 = 小計 × 0.1 を計算し、
E(最終行+1)に書き込む - 合計金額 = 小計 + 消費税を計算し、
E(最終行+2)に書き込む
- 小計 = 数量 × 単価を計算し、
- Excelを保存・閉じる
- 「Excelを保存」アクションを追加
- 「Excelを閉じる」アクションを追加
③ 請求書の自動化(条件分岐)
できること
- 取引先の条件に応じて異なるフォーマットの請求書を作成する
- 過去の請求書のデータをもとに更新を行う
手順
- 請求書の日付を取得
- 「Excelのワークシートから読み取り」アクションを追加し、請求書の日付を変数に格納
- 条件分岐を追加
- 「条件」アクションを追加し、
請求書の日付が2024/01なら A の処理、2024/02なら B の処理を実行するよう設定
- 「条件」アクションを追加し、
- 異なる請求書フォーマットの適用
- 「Excelのワークシートに書き込み」アクションを使い、条件に応じて異なるセルにデータを入力
- Excelを保存・閉じる
- 「Excelを保存」アクションを追加
- 「Excelを閉じる」アクションを追加
④ 請求書の自動化(ファイル操作)
できること
- フォルダを自動作成し、請求書を保存・整理
- 取引先ごとに請求書をコピーし、ファイル名を変更
- 必要なデータを請求書に書き込む
手順
- フォルダを作成する
- 「フォルダーの作成」アクションを追加
- フォルダー名を「%現在の日付%_請求書」として、自動で日付を付与
- 請求書ファイルをコピーする
- 「ファイルをコピー」アクションを追加
- 請求書テンプレートを、新しく作成したフォルダーにコピー
- ファイル名を変更する
- 「ファイルの名前を変更」アクションを追加
- 「%取引先名%_請求書.xlsx」に変更
- Excelにデータを書き込む
- 「Excelのワークシートに書き込み」アクションで、取引先ごとの情報を記入
- Excelを保存・閉じる
- 「Excelを保存」「Excelを閉じる」アクションを追加
⑤ 請求書の自動化(PDF化)
できること
- 請求書をPDFに変換して保存
- 取引先ごとにPDFファイルを作成
手順
- Excelを開く
- 「Excelの起動」アクションを追加し、対象の請求書を開く
- PDFとして保存
- 「ExcelのワークシートをPDFとして保存」アクションを追加
- 保存場所を指定(「%現在の日付%_請求書.pdf」)
- PDF化した請求書を整理
- 「ファイルを移動」アクションを追加し、指定フォルダーへ保存
- Excelを閉じる
- 「Excelを閉じる」アクションを追加
⑥ 請求書の自動化(メール送信)
できること
- 取引先へ自動で請求書をメール送信
- メール本文を自動作成し、請求書を添付
手順
- メールの設定を行う
- 「メールを送信」アクションを追加
- 送信元のSMTPサーバー情報を設定
- メールアドレスを取得
- 「Excelのワークシートから読み取り」アクションで、取引先のメールアドレスを取得
- 変数
%メールアドレス%に格納
- メールの本文を作成
- 「変数の設定」アクションを追加し、以下のような本文を設定
%取引先名% 様 いつもお世話になっております。 請求書(%現在の日付%)を添付いたしますので、ご確認をお願いいたします。 よろしくお願いいたします。
- 「変数の設定」アクションを追加し、以下のような本文を設定
- PDFを添付
- 「ファイルの添付」オプションを使い、作成したPDF請求書を追加
- メールを送信
- 宛先に
%メールアドレス%を指定し、送信
- 宛先に
⑦ 請求書の自動化(住所変換)
できること
- 郵便番号をもとに住所を自動取得
- Webから英語住所を取得し、Excelに書き込む
手順
- Excelから郵便番号を取得
- 「Excelのワークシートから読み取り」アクションで、郵便番号を取得
- 変数
%郵便番号%に格納
- Webで住所を検索
- 「ブラウザーを起動」アクションで、郵便番号検索サイトを開く
- 「UI要素にテキストを入力」アクションで、検索ボックスに
%郵便番号%を入力 - 「UI要素をクリック」アクションで検索ボタンを押す
- 「Webページからデータを抽出」アクションで、住所を取得
- 英語住所を取得
- 英語住所変換サイトを開き、日本語住所を入力
- 「Webページからデータを抽出」アクションで、英語住所を取得
- Excelに書き込む
- 「Excelのワークシートに書き込み」アクションで、日本語住所と英語住所を記入
よくある質問(FAQ)
Q1. Excelが開かない場合は?
- Excelファイルが存在するか確認する
- ファイルのパスが正しいかチェックする
- Power Automate Desktop を管理者権限で実行する
Q2. ループ処理が止まらない場合は?
- ループの範囲を適切に設定する(最終行を取得する)
- 無限ループになっていないか確認する
Q3. メール送信でエラーが出る場合は?
- メールサーバーの設定を確認する(SMTPの設定が正しいか)
- メールアドレスが正しく入力されているかチェックする
