2026年に向けて「開発×AI」はさらに加速していますが、最近とくに話題なのが Google AntiGravity(アンチグラビティ)。一言でいえば、VS Code / Cursor系の“エディタ体験”に、AIエージェントとブラウザ操作をガッツリ統合した新しい開発プラットフォームです。
本記事では、動画内容をベースに「導入手順」「つまずきポイント」「設定で体験が激変する最強パラメータ」を、実用目線でまとめます。はじめて触る人が最短で“使える状態”になることを目標に書きました。
Google AntiGravityとは?(ざっくり理解)
AntiGravityは、従来のIDE(統合開発環境)に近い見た目を持ちながら、内部に **Gemini(例:Gemini 3系)**のAIエージェントが組み込まれており、単なるコード補完ではなく、
- 仕様の整理(プラン作成)
- HTML/CSS/JSなどの実装
- 画像素材の生成(必要なら)
- ブラウザでの表示・検証(拡張機能経由)
までを“流れ”として実行できるのがポイントです。
動画では「VS CodeやCursorのすごいやつ」と表現されていましたが、まさにその方向性。“実装だけ”ではなく“検証・修正のループ”まで巻き取るのが強みです。
導入手順(インストール〜初期セットアップ)
1)公式サイトからダウンロード
検索で「AntiGravity」などを入れて、Googleの公式サイト(gravity.google のようなドメインと説明)からダウンロードします。
Macは Intel版 / Apple Silicon版が分かれるので注意。Windowsも別途用意されています。
ポイント:環境によっては「Intel版がうまく動かない」という噂・報告がある、という言及がありました。まずは自分のCPUに合う方を選びましょう。
2)初期セットアップは“スタート方法”を選ぶ
起動すると最初に大きく2択が出ます。
- Start fresh(新規):まっさらな状態で開始
- VS Code / Cursorから設定をインポート:普段の環境を引き継ぐ
普段からVS Code系を触っているなら、インポートが無難です。初めて触る・検証目的ならStart freshでOK。
3)テーマ(ダーク/ライト)などを設定
ここは好みですが、後から変えられます。
ここが詰まりどころ:Googleログインが進まない問題
動画で強調されていたのが、**Googleサインインが“ぐるぐる回って進まない”**ケース。
対策・原因候補として語られていたのは以下です。
Workspaceアカウントが弾かれる可能性
「個人のGoogleアカウントのみ対応で、Workspaceは個人利用でもダメな場合がある」という趣旨の言及があります。
まずは 個人Googleで試すのが安全です(状況は今後変わる可能性あり)。
Mac側の権限(アクセシビリティ)で改善する例
Macでは システム設定 → プライバシーとセキュリティ → アクセシビリティあたりの許可を追加して改善した例があるとのこと。
本人は“何もせず時間を置いたら通った”パターンでしたが、詰まる人はここもチェック対象です。
いずれにせよ「一回ダメでも時間を置いて再試行で通る」ことがある、という経験談が出ていました。
破壊力の正体:ブラウザ拡張(Browser Extension)
AntiGravityの真価として紹介されていたのが ブラウザ拡張機能。これを入れると、AIエージェントがブラウザを“直接”操作します。
- クリック/スクロール/入力
- スクリーンショット取得(連続で撮る)
- DOMキャプチャ
- 動画キャプチャ
- コンソールログ読み取り
要するに「作ったものを、AIが自分で開いて確かめにいく」世界です。
動画では、画面に青いぼやっとした枠が出ている間は「AIがブラウザ操作中」という合図、と説明されていました。人間が眺めているだけで、勝手にテストが進むのは体験としてインパクト大です。
最強設定まとめ:ここを触ると体験が激変する
AntiGravityは初期設定のままでも使えますが、設定を変えると“爆速”にも“安全重視”にも振れます。動画で重要視されていたのは主に次の3つです。
1)Review Policy(エージェントの確認頻度)
エージェントが作業を進める際、いちいち「実行していい?」と聞くかどうかのポリシーです。
- Always proceed(常に続行):確認なしで進む(速いが怖い)
- Request review(常にレビュー要求):毎回確認(安全だが遅い)
- Agent decide(エージェント判断):中間
おすすめは最初は「中間」か「レビュー要求」。慣れてきたら「常に続行」にすると体験が別物になります。
2)Terminal Execution Policy(ターミナル実行)
AIエージェントがターミナルでコマンドを叩く際の挙動。
動画では Auto / Turboの話が出ており、Turboは「危険コマンド以外はイケイケで進める」イメージでした。
- 試作・検証:Turboでスピード重視もアリ
- 既存案件の調整:Turboは怖いので抑える(事故防止)
この“フェーズで切り替える”運用が現実的です。
3)Browser Tool / JavaScript Execution Policy(ブラウザ操作とJS実行)
ブラウザ操作を有効にするか、JS実行をどれくらい許容するかの設定もありました。
- ブラウザ操作をONにすると、AIがページを開いて読んで操作できる
- JS実行は「常に確認」〜「ターボ(無確認)」まで段階がある
さらに、**Allowlist(許可URLリスト)**でアクセス先を制御できる点も重要。
業務利用ではここを適当にすると事故りやすいので、社内環境・顧客環境に触れるなら必ず設計したいところです。
デモ(LPを1指示で作る)で分かる実力
動画ではデモとして「歯医者の採用LPを作って」系の指示を投げ、AntiGravityが
- プラン作成(どう作るか手順を立てる)
- HTML/CSS/JS生成
- 画像素材も生成
- ブラウザで開いて表示確認・修正
- できたものにレビューや次の改善提案
まで進めていました。
この「プラン→実装→検証」が一本で繋がっているのが、Cursorや従来のIDEとも一段違うポイントです。特にフロントエンドやLP制作のように“見た目の確認”が必須な領域では、ブラウザ操作統合の恩恵が大きいはず。
実務での使いどころ(おすすめ)
- LP/簡易サイトのプロトタイピング:初速がとにかく速い
- UI修正のループ短縮:AIが開いて確認してくれる
- ローカルサーバー動作確認の自動化:人間の「見た→直した」部分を圧縮
- バグ調査補助(コンソールログ・DOM確認):説明コスト削減
「すべてAIに任せる」というより、人間が判断すべき“要件・表現・優先順位”に集中して、手を動かす部分を圧縮すると相性が良さそうです。
まとめ:まずは“安全寄り設定”で触ってみよう
AntiGravityは、単なるAI補完エディタではなく、AIが“作る→動かす→確かめる”まで担う方向性のプロダクトとして注目されています。
ただし、ターミナル実行やブラウザ操作は強力なぶん、設定次第でリスクも増えるので、
- 最初はレビュー多め(安全寄り)
- 慣れたらTurboで速度を出す
- Allowlistでアクセス先を制御する
この順で進めるのがおすすめです。
2026年の開発フローを先取りする意味でも、一度触って体験しておく価値は大きいはずです。
