手作業でCSVファイルのデータをExcelに転記するのは、多くの人にとって日常的な業務の一部かもしれません。しかし、その単調な作業を自動化できるとしたらどうでしょう?本記事では、Power Automate Desktop (以下PAD) を使って、このプロセスを完全自動化する方法を初心者向けに丁寧に解説します。
目次
手順の全体像
- CSVファイルをダウンロードする
指定のURLからCSVファイルをダウンロードし、必要に応じて待機時間を設定します。 - CSVファイルを読み込んでExcelに転記する
ダウンロードしたCSVデータをExcelに転記し、指定の名前で保存します。 - 不要ファイルを削除する
CSVファイルを削除して、次回の処理に備えます。
これを実現するために必要な具体的なアクションや設定を、次のセクションで詳しく説明します。
事前準備
まず、以下の設定を確認してください。
- ブラウザの設定
ダウンロード時の「保存先確認」画面が出ないようにする設定を有効化します。
例: Chromeの場合は「設定 > ダウンロード > ダウンロード前に各ファイルの保存先を確認する」をオフにします。 - テスト用データ
政府統計サイトなどから適当なCSVファイルをダウンロードしておきましょう。今回は、男女別人口統計表のCSVを例にします。
フロー作成手順
1. ブラウザでCSVをダウンロードする
アクションの追加方法
- ブラウザを起動する
- PADで「ブラウザを起動」アクションをドラッグ&ドロップ。
- ブラウザの種類を選択(例: Chrome)。
- 開くURLを指定(例: 政府統計サイトのCSVファイルURL)。
- 指定ボタンをクリック
- 「UI要素を追加」をクリックし、CSVダウンロードボタンを指定します。
- ダウンロード完了を待機
- 「待機」アクションを追加して数秒間の待機時間を設定(例: 5秒)。ダウンロード完了を確実にするためです。
- ブラウザを閉じる
- 「ブラウザを閉じる」アクションを追加。
アクション例
以下のように設定します。
- ブラウザを起動する: URLに
https://example.com/sample.csvを入力。 - UI要素を追加: CSVダウンロードボタンを指定。
- 待機: 5秒。
2. CSVファイルを読み込んでExcelに転記する
アクションの追加方法
- CSVファイルを読み込む
- 「CSV/TXTを読み取る」アクションをドラッグ&ドロップ。
- 読み取るファイルパスを指定(例:
C:\Downloads\sample.csv)。 - データの格納先変数を作成(例:
CSVData)。
- Excelを起動
- 「Excelインスタンスを起動」アクションを追加。
- 空白のワークブックを新規作成するように設定。
- データを書き込む
- 「データテーブルをワークシートに書き込む」アクションを追加。
- 書き込むデータに先ほど作成した変数(例:
CSVData)を指定。
- Excelを保存
- 「ワークブックを保存」アクションを追加。
- 保存先を指定(例:
C:\Reports\output_2024-11-26.xlsx)。 - ファイル名に日付を含める場合は「変数を結合」アクションを使います。
- Excelを閉じる
- 「Excelを閉じる」アクションを追加。
アクション例
以下のように設定します。
- CSV/TXTを読み取る:
C:\Downloads\sample.csv。 - データテーブルをワークシートに書き込む: ワークシート名は「Sheet1」。
3. 不要ファイルを削除する
アクションの追加方法
- ファイルを削除
- 「ファイルを削除」アクションを追加。
- 削除するファイルパスを指定(例:
C:\Downloads\sample.csv)。
アクション例
- ファイルを削除:
C:\Downloads\sample.csv。
フローの完成とテスト
フローが完成したら、以下の点を確認しましょう。
- CSVからExcelに正しくデータが転記されているか
Excelを開いて内容を確認します。 - ファイル名に日付が追加されているか
保存されたExcelファイル名に日付が正しく含まれているかチェックします。 - 不要なCSVが削除されているか
ダウンロードフォルダを確認して、CSVファイルが削除されているかを確認します。
よくある質問
Q1. フロー実行中にエラーが発生しました。どうすればよいですか?
A: エラーが発生する場合、以下を確認してください。
- ブラウザ操作: 指定したUI要素が正しく設定されているか確認してください。
- ファイルパス: 読み取りや保存先のファイルパスが正しいか確認してください。
- 待機時間: ダウンロードが完了する前に次のアクションが実行されていないか確認してください。
Q2. Excelファイルの保存先を動的に設定できますか?
A: はい、可能です。ファイル名に日付や時刻を含めたい場合は、「現在の日付と時刻を取得」アクションを使用して変数を作成し、その変数をファイル名に結合してください。
Q3. Excelファイルに既存データがある場合、新しいデータを追記できますか?
A: 可能です。「データテーブルをワークシートに書き込む」アクションの設定で、書き込む開始セルを指定してください。例えば、既存データの下に追加する場合は、適切なセル番号を動的に計算する必要があります。
