Power Automate Desktop(以下PAD)は、ノーコードでExcelを自在に自動化できる強力なツールです。
この記事では「このシートからこの値を取りたい」「この範囲を書き込みたい」といった現場でよくあるシチュエーションを例に、どのアクションをどんな手順で使えばいいのかを、画像なしでもそのまま操作できるように丁寧に解説します。
サンプルのExcelファイル構成
以下のようなExcelファイルを例に説明します。
| A列 | B列 | C列 |
|---|---|---|
| 商品名 | 単価 | 売上合計 |
| りんご | 120 | 3600 |
| みかん | 90 | 2700 |
| バナナ | 100 | 3000 |
シート名:商品データ
ケース①:「C2セル(売上合計のりんご)」の値を読み取る
📌目的
商品データシートの C2 セルにある「りんごの売上合計」= 3600 を取得し、変数に保存したい。
✅手順とアクション
Excelを起動(「既存のブックを開く」にしてファイルパスを指定)Excelワークシートをアクティブ化(商品データと指定)Excelワークシートから読み取り- セル:
C2 - 保存先変数名:
v_AppleSales
- セル:
✅使うアクション名
Excelワークシートから読み取り
ケース②:「A列~C列の全データ」を一括で読み取る
📌目的
表全体(A1:C4)の値をデータテーブルとして取得し、ループ処理で商品ごとに売上を分析したい。
✅手順とアクション
Excelワークシートから範囲を読み取り- 範囲:
A1:C4 - 保存先変数:
dt_ProductData(データテーブル型)
- 範囲:
For Eachアクションでdt_ProductDataをループ処理
✅使うアクション名
Excelワークシートから範囲を読み取りFor Each
ケース③:「合計売上(C列の合計)」をExcelで計算して書き込む
📌目的
売上合計(3600+2700+3000 = 9300)をExcel上で自動集計し、C5セルに出力したい。
✅手順とアクション
Excelワークシートに書き込み- セル:
C5 - 値:
=SUM(C2:C4)
- セル:
Excelワークブックを保存
✅使うアクション名
Excelワークシートに書き込みExcelワークブックを保存
🔎補足
「=SUM()」などの関数もそのまま文字列として書き込めばExcelが計算してくれます。
ケース④:「A列の“バナナ”という商品を検索し、その売上を取得」
📌目的
「バナナ」という商品名を検索し、その行の「売上合計(C列)」を取得する。
✅手順とアクション
Excelワークシートのセルを検索- 検索する値:
バナナ - 検索範囲:A列(例:A1:A100)
- 結果の保存先:
FoundCell
- 検索する値:
Excelワークシートから読み取り- セル:
FoundCell.Column + 2(=C列)
- セル:
✅使うアクション名
Excelワークシートのセルを検索Excelワークシートから読み取り
ケース⑤:「シートをコピーしてバックアップ」
📌目的
商品データシートを複製して、新しいシート商品データ_コピーを作成。
✅手順とアクション
Excelワークシートをコピー- コピー元:商品データ
- コピー先の名前:商品データ_コピー
✅使うアクション名
Excelワークシートをコピー
ケース⑥:「データテーブルを別シートに出力」
📌目的
前処理などで作成したデータテーブル(dt_Results)を新しいシート処理結果に出力。
✅手順とアクション
Excelワークシートを追加- 名前:処理結果
Excelワークシートをアクティブ化- 処理結果
データテーブルをExcelワークシートに書き込み- 開始セル:A1
- テーブル:dt_Results
✅使うアクション名
Excelワークシートを追加Excelワークシートをアクティブ化データテーブルをExcelワークシートに書き込み
🙋よくある質問(FAQ)
Q1. セルや範囲の指定は絶対参照じゃないとダメ?
A. 相対参照も可能ですが、基本的には「A1」や「C5」のような絶対指定を推奨します。動的に指定したいときは、変数を使って「A” & rowIndex」などで組み立てることも可能です。
Q2. Excelを操作するときは、常に開いておく必要がある?
A. はい。Excelを起動またはExcelのインスタンスを起動で開いた状態でなければ操作できません。最後には必ずExcelを閉じるで終了しましょう。
Q3. 読み取ったデータを加工して別のセルに書くには?
A. 読み取った変数(例:v_Value)を数式や条件分岐で加工し、それを「Excelワークシートに書き込み」アクションで別のセルに出力すればOKです。
まとめ
Power Automate DesktopのExcel操作は、アクション名と使い方を正確に押さえるだけで、実務で非常に役立ちます。
このページのケースを真似して、まずは**「読み取り」→「書き込み」→「検索」→「出力」**という一連の流れを体験してください。
慣れてきたら、データテーブル処理や条件分岐などを組み合わせて、もっと複雑なExcel自動化も可能です。
